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ジョガーFの世界

このブログは2010年4月から、小説を読んだ後の記録用に使うことにした。

カテゴリー「徒然日記」の記事一覧

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更新

当分、使うことが無くなりそうだが、数ヶ月に一度は何か書いて、
いつの間にかこのブログが無くなるようなことがないようにしよう♪
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柔らかな頬 (上) (下)

桐野夏生     平成11年 「柔らかな頬」で直木賞

この2週間の通勤時で読んだ文庫本。

本来なら、という言い方はある意味不謹慎かもしれないが、まず
読むことはないような小説。
爺さん化現象なのか、人生観が変わったのか、いやいや、そんな大層
なモンではないが、何故か、たまには読むことはないような小説を選んで
読んでみようという心境になり、これから逐次、近所のブックオフで「敵」を
「捕捉」することにした。   表現が適切ではないな・・・・(苦笑)

TSUTAYAでDVDを選択する時、どうせならアカデミー賞の何かに
関わってる作品なら必ず面白いという感覚がある。

それなら、小説も何か「賞」を取ったものなら同じであろう。
ふと、そんなコトを考え、ちょっぴり、名前くらいしか知らない作家で
「直木賞受賞」とかあったので、その程度の動機でとりあえず選択した
のがこの小説。

内容は具体的には書くまい。

前回の「沈まぬ太陽」のようには没頭できなかったので、集中力が
かなり散漫だった。結果として途中まで内容の理解が乏しかった。

が、流石に「賞を取る作品」であろう。好む好まないに関わらず、
2冊目の後半からはなんとなく作品を読んでいった蓄積効果なのか
心に響くような感覚が生まれてきた。

ふと思う。

読書家の人は結果的に速読家、いや、そこまでいかないにしても
読書のスピードは速いことであろう。

だが、こういう作品を速読で読んでは内容の把握に誤解が生じる
ことなどないのだろうか。

犯人は「I」じゃなかったのか・・・・・・
あれ、ここで「W」が犯人になってる・・・・・・
そうか、「I」の時の描写は「U]の白昼夢だったのか。
      (読み直して理解できた)
失踪した嬢が、捨てた故郷にいたのは主人公の夢のシーンだったのか。

状況の描き方によるが、さささっと散漫な気分で読み飛ばすように
読んでいたら、内容を正しく理解できないストーリーの展開というか
描写みたいなものは多々あると思う。

まして、本当の速読でこういう小説をきちんと理解できるんだろうか。

小説を読み慣れている人なら、常に集中力も高く、速度のレベルも
高く、そんな次元の低いアホなことはないのかな、と、ちょっとツマラン
ことも考えてしまった。

小説の読み方と速読の在り方の関わりが妙に気になった作品でも
あった。

沈まぬ太陽「第5巻」


1週1巻ペースと決めていたので、「第5巻」をアップするのは
来週の週末の予定だったのだが、昨日の「第4巻」に続いて早々
にアップしよう。

というか、読みだして面白いと、朝夕の通勤時間だけでは物足り
なくなって、暇を見つけて先に進みたくなる。
結局、「第5巻」は木曜から今夜の日付変更線直前までの3日間
で読んでしまった。

4巻、5巻は正に、国民航空、実のところ日本航空という企業に対
する大いなる疑問、憤懣というものが読むほどに加速されるもの
になっていく。 誰しもそうだろう。


だが・・・・・・・・


とあるSNSでもこのシリーズを書いていたら、
     
 恩地 元 (小説の主人公) =  小倉寛太郎 (実在のモデル)

という人物であることを知った。

で、「小倉寛太郎」を検索してみた。
wikipeで興味深いサイトを見つけた。

小説の内容に嵌り、感動し、涙するのもそれはそれでいいとして、
しかし、今しばらく客観的に内容を振り返る冷静さも必要だなと
思った。

この小説とは関係ないが、「B層情報操作」という言葉がある。
自分はそういうものには引っかからないぞ・・・と、言い聞かせて
いるものの、いやいや、必ずしもそうとはいえないな。単純だよ
自分も。

なんか変な感想になった。

それは、次に書こう。

 

 

wikipe出てきた「小倉寛太郎」を読んでいたら、下記のサイトが
目に付いた。

あまりにも長い内容で、全部読むと結構、時間がかかるのだが、
少し抜粋してみた。

**************************************************

小説「沈まぬ太陽」余話(Ⅲ)

http://www.rondan.co.jp/html/ara/yowa3/index.html

この小説には筋書きを面白くするため、あまりにも事実とはかけ
離れた“再構築”がなされており、ペンの暴力の典型と言っても
過言ではない。 以下、どこの部分が事実を曲げているかを検証
したい


主人公やそれを支える人物たちは実際以上に高く評価され、これ
に対立する人物たちは生涯挽回する余地のない汚名を着せられ
てしまう。
 それを容認したら、「ストーリーが面白ければ、企業や関係者の
名誉は毀損されてもいい」という風潮が醸成されかねない。
そうなれば、文学の危機である。


著者は「新しい技法の評価は第三者に委ねたい」と言い切っている。
 となればこの手法に論争が湧き起こるべきではないか。 記者
には「不毛地帯」「白い巨塔」「大地の子」などで名声を確立した著者
の晩年を汚すことは間違いないとの確信がある。 この小説を
読んで感動した人には気の毒ではあるが、著者が主人公、小倉氏
や伊藤淳二氏を美化するためにいわれなき中傷を浴びせられ、
犠牲になった登場人物と企業の名誉を回復する方がより重要だと
記者は考える。


要は三人に共通するのは現実把握の能力の欠如であり、自分達
の描く描線の鮮やかさに酔いしれている事である。 伊藤氏の日航
が置かれた政治状況や社会状況、それに社内の人心掌握と理解
の欠如。 小倉氏の見通しのなさとごまかしの人生、山崎氏の
確信犯とも言える事実を捻じ曲げた創作、劇画とも言えるストリー
展開など鮮やかな共通項がある。 しかし、それに酔わされた周囲
の人たちや読者こそが人生や人生観を誤り、大変な迷惑を被って
いることを三人は肝に銘ずべきだ。

******************************************************

この内容も少し感情的になっている部分を感じなくもないのだが、
全文を読むと、 恩地 元 =  小倉寛太郎 とはかなり異なる
人間性があるようでもある。

いいたいことは書ききれないし、平和な・・・・・・にはふさわしくない
テーマなのでこれくらいにしておくが、この数週間、嵌った小説だっ
たが、このサイトを見ただけで、随分、印象も変わってしまった。

確かに、小説と現実が完全に一致することなどあり得ないであろう。

ちょっと甘かったかなとも思った。

 

沈まぬ太陽「第4巻」


朝夕の通勤時間での新聞をやめて文庫本を読もうと決めて早、4週間。

お世辞にも読書家とは言えない、まして文庫本で小説などとはめっ
たに読まない男なのだが、まあ、言わなきゃいいのにこんなの自慢
にならないが、それはさておき、早、4巻を読み終え、面白いので、
プラスアルファの時間が増えて1週1巻のペースが上がった。

明日には「第5巻」も読み終えるだろう。その時もアップしよう。
(1冊、約500ページの文庫本を苦も無く読むようになったjyogarも
何とかagorianらしくなったカモ・・・・・苦笑)


さて、1,2巻は組合問題だの(jogarは労働組合など存在しない
組織できたので、いまいち実感がわかない)中近東、アフリカでの
生活ということで全く、別世界の人物の話だった。ある程度、例の
会社をモデルにしているとはいえ、いかにも小説を読んでいる気分
だった。
ついつい、自分や自分の家族と比べたら、世界がレベルが違い過ぎ
るなぁ~、と。

ところが、第3巻を読むと、これは、「御巣鷹山」での事故の報道等
や当時の出来事が見事なくらいに蘇った。
これはもう、小説などというものではなく、前回も書いたが、まさに
「事実の記録」という印象を強く受けた。
1,2巻とは全く違う小説を読んでいる気分にもなった。

そして「第4巻」。 果たしてこれも「事実の記録」という感覚でいい
のだろうか。「第3巻」のようにまるで(一部は)ドキュメンタリーとい
っていい程ではないにしても、やはり、基本の部分はそうなのだろう。

利根川総理(中曽根)  道塚運輸相(三塚)、
国見会長(カネボウ:伊藤氏)、田沼元総理(田中角栄)
永田元総理(福田元首相)、竹丸(金丸)、・・・・・・・

これらは容易に推察できる。

一番、呆れるのは、事故後に国民航空の新たな社長、、副社長、
そして、子会社で好き放題やってる某社長やとにかく、彼らに関
わる諸々の人物。

これらは、ほぼ実在の人物なのだろうか。

あの事故の後に社長、副社長になった人物、また彼らに限らず、
日航関係者は果たしてこの小説をどのような気持ちで読むのだろう。

「沈まぬ太陽」の映画化では日航関係者から反対云々の話も聞いた
が、そういうレベルの問題ではないように思った。

彼らや彼らの関係者は恥ずかしくて生きていけないのでは?。
あるいは、名誉棄損・・・とか、そういう話は聞いたことはないが。
しかし、大半が作り話ということはないであろう。

「第5巻」を読み終えるまで、あと150ページ。今日明日でノンビリ
イロイロやりながら、明日には「第5巻」の感想を書いて、今回の
シリーズは The end としよう。

それにしても、山崎豊子も天才のひとりなんだろうなぁ~。
 

沈まぬ太陽 「第3巻」

あるsnsから転載

********************************************************
1週1巻を順調にクリアー。 

本来、1冊500ページもあるような文庫本は敬遠する必ずしも
読書家とは言い難いjyogarではあるが、なかなかどうして・・・・
   (な、コト、ちっとも自慢にならんけど・・・・・)

今週は第3巻を予定より早く読み終えた。「御巣鷹山篇」。
1,2巻とは違う小説を読んでる気がしなくもなかった。
特に前半は。

内容が内容だけに、いつものjyogarの日記のように軽いノリで感想
を書く訳にもいくまいか。

実のところ、小説というよりこれはほとんど「事実の記録」なのであろう。

帯にある山崎豊子の言葉
「歳月と共に、世間の関心が薄らいでも、遺族の悲しみに時効はない
 というのが厳粛な事実である。・・・・・・・・・・(中略)・・・・・・・・・・
 この事実を書き遺すことによって、亡き五百二十名の声なき声、
 無念の思いに報いたい」
まさにこの想いが凝縮された小説だと思った。

そんな中、生存者4名が敢えて本名で記されているのは問題に
ならずに済んでるのだろうか。当然、そうなんだろう。当人達の
了解を得られているのだろうなと思うのだが、どんなんだろう。
川上慶子、落合由美、吉崎母子(母と娘)。


1985年8月。
丁度、お盆前の帰省ラッシュが始まろうとする時期でもあったような。
自分は結婚した翌年で2号クンがまだ1歳にもならない頃だ。

当時、地方の某地勤務で隔週で東京に出張していたように記憶して
いるが、あの時は、もし金曜日に残業をせずに遊んで、翌日仕事をして
いたら、帰りの飛行機の都合次第ではこの便に乗っている可能性も
なくはなかったかも・・・・ゼロではないな・・・・いきなり母子家庭かよ・・・
とか、考えたものだ。

あまり下手なことを言ってはいけないが・・・・・

恩地や行天も当然、登場する第3巻だったが、事故の実態や遠因、
そしてなによりも遺された多くの遺族の気持ちを深く深く考えさせら
れる作品だった。

突然、人生に終止符を打たされた五百二十名の犠牲者の方々が
今も安らかに眠られますように。

合掌。

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